<公演情報>
公演日時 2026年6月22日(月)15時開演
会 場 森のホール21(松戸市文化会館)大ホール
出 演 者 尾高忠明(指揮) NHK交響楽団(管弦楽)
HIMARI(ヴァイオリン)
主 催 公益財団法人松戸市文化振興財団
共 催 松戸市・松戸市教育委員会
令和8年6月22日に森のホール21(松戸市文化会館)大ホールにて「森のホール21CLASSICS vol.9
NHK交響楽団 松戸特別演奏会」を開催しました。
この演奏会は、我が国を代表する指揮者である尾高忠明さんが率いるトップオーケストラNHK交響楽団と、「一世代に一人の才能」と称されるヴァイオリンの新星HIMARIさんの初共演ということで、チケットは早々に完売するなど、大きな期待を集めました。

HIMARIさんは2年前(2024年6月)にも新日本フィルとの共演で森のホール21に登場しています(大井剛史指揮、グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲イ短調)。その時の興奮が忘れられずに、今回もご来場いただいた市内のお客様がいらっしゃる一方で、遠方から来館される初めてのお客様も多く、会場は開演前から高揚感に包まれました。
今回、直前に東京で開催されたNHK交響楽団定期演奏会と同一プログラムとなり、注目度とともに完成度の高さにおいても、森のホール21の歴史に刻まれる素晴らしい公演となりました。
曲 目 シベリウス/アンダンテ・フェスティーヴォ
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47(ヴァイオリン:HIMARI)
(ソリストアンコール) バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番
二短調 BWV1004 第3曲「サラバンド」
ラフマニノフ/交響曲 第3番 イ短調 作品44
平日マチネ公演となったこの日、曇天が幸いして暑さは控えめ、若干湿度は高めでしたが梅雨の時期としては上々のお出かけ日和に恵まれ、早くからたくさんのお客様にご来場いただきました。
2年前、森のホール21に出演して以降HIMARIさんの成長ぶりは目覚ましく、欧米の超一流オーケストラと共演を重ねてきました。また、ご本人のドキュメンタリー特集番組がNHKで放送され大きな反響を呼んだのをはじめ、主要メディアがこぞって注目するなど、ますます存在感を高めているところです。
この日の1曲目であるシベリウス「アンダンテ・フェスティーヴォ」に続き、同じ作曲家の作品であるヴァイオリン協奏曲が演奏されます。短い序奏に続いてソロ・ヴァイオリンが雄弁に語り始めると、ホール内の全員がステージ中央のHIMARIさんに集中します。
作曲者シベリウスの故国フィンランドの厳しい自然と冷たい空気、そこで暮らす人々の心を感じさせるこの作品では、尾高マエストロのタクトの下、整然としたアンサンブルを創り上げるN響をバックに、HIMARIさんは難易度の高い独奏パートを弾きこなし、幻想的な世界を醸し出していきます。
最終の第3楽章はヴィルトゥオーゾ的な効果を発揮させた超難曲として知られていますが、ポロネーズ風のリズムに乗って次々に登場する難所を軽々とクリアしていくHIMARIさんの演奏に、客席の興奮はいやが上にも高まります。大詰めのコーダでは、それまでの雰囲気から一転して、生命力あふれる熱狂的なフィナーレに突入。ソロとオケが一体となって華々しく全曲の幕を閉じました。割れんばかりの拍手に応えてアンコールとして、バッハの無伴奏パルティータからサラバンドが演奏され、演奏会は休憩に入ります。
休憩明けの後半は、尾高マエストロとN響ががっぷり四つに組んだラフマニノフ交響曲第3番イ短調。ラフマニノフの交響作品を早くから取り上げてきた尾高忠明は、この作品の甘美なメロディの美しさを際立たせつつ、スケールの大きさと緻密なアンサンブルを両立させ、見事な演奏を披露しました。

演奏を終え、カーテンコールで舞台に戻った尾高マエストロから客席へのご挨拶の中で、30年以上前に森のホール21に来演した際の思い出と、ホールの音響へのお褒めの言葉がありました。